ダイヤモンド大手de Beers、重さ3/4カラット未満のダイヤモンド調達を削減

関係者によると、国際ダイヤモンド大手のデビアス（De Beers）の親会社Anglo American Plc（英米資源グループ）は、来週から重量が3/4カラット未満の小型ダイヤモンド原石について、約束量の半分しか購入できないことをダイヤモンド購入業者に通知した。また、購入者はダイヤモンド原石の一部をDe Beersに低価格で再販することもできます。

この動きはDe Beersにとって非常に珍しい。慣例に従って、De Beersはボツワナ産のダイヤモンドを毎年10ロット販売しており、購入者が希望するダイヤモンドの数とタイプを具体的に説明した後、De Beersが設定した価格で購入する必要があり、ダイヤモンドの品質にかかわらず、購入者は受け入れなければならないからだ。

これは、現在のダイヤモンド市場、特にローエンドダイヤモンド市場の不況を十分に物語っている。

2003年から2012年にかけて、世界的に体積が小さく、品質が悪いローエンドダイヤモンド原石の生産量が増加し続け、在庫が過剰になり、供給が過剰になり、価格もますます低くなっている。この1年間、De Beersは低品質ダイヤモンド原石の価格を累計10%引き下げた。

また、研磨ダイヤモンドの在庫過剰、銀行ローンの引き締め、ダイヤモンドジュエリー全体の市場低迷により、ダイヤモンド研磨業者、トレーダー、切断業者の利益は大幅に低下し、De Beersの多くの購入業者もダイヤモンド原石の購入から利益を得ることができなかった。

5月21日から6月24日まで、De Beersの2019年第5ロットダイヤモンド原石売上高は前年同期比33%減の3億9000万ドル、2019年第4ロット比6%減だった。De Beersの2019年上半期の売上高は前年同期比17%減、利息償却及び償却前利益は同27%減の5億1800万ドルだった。（詳しくは『華麗志』の報道を参照：ダイヤモンド需要の下落、De Beersの減産継続：2019上半期の売上高は前年同期比17%下落、De Beersダイヤモンド原石の売上高は前年同期比で大幅に減少、中国ジュエリー市場は厳しい状況）

これらの問題に対応するために、De Beersは購入者の調達の柔軟性を高めることを選択しなければならない。De Beersは昨年末から、購入業者に小型ダイヤモンドの購入を見合わせることを許可し始めた。

また、人工ダイヤモンドの価格優位性から、天然ダイヤモンドも大きな挑戦に直面している。De Beersは近年も人工合成ダイヤモンドと競合しており、2018年7月にはDe Beersの子会社Element Sixが9400万ドルを投じて米オレゴン州ポートランド近くに建設した人工ダイヤモンド工場が着工した。この工場で生産される人工ダイヤモンドは、将来的にはDe Beersブランドのアクセサリーに広く応用されるだろう。（詳しくは：De Beers傘下で9500万ドルを費やした人工ダイヤモンド工場の起工、建設後の年間生産量は50万カラットに達する見込み）

De Beersのこの動きにより、合成ダイヤモンドの卸売価格は60%前後下落した。そのため、De Beersは実際には低価格戦略を通じて人工ダイヤモンドの競争相手を妨害し、天然ダイヤモンドの地位を強固にしたいと考えている業界関係者もいる。作者：徐斌